悲しみ ーブルジョワ革命を待ちながら日常を営むヒトー
窓を開けて寝てしまった初夏。
空気がひんやりして、体も冷たい。毛布に頭まで包まるも手遅れで悲しい。
指を紙で切った時。
よく使う指であればなおのこと。右手はどの指であっても精神的に致命傷。
即絆創膏を貼ると結構ケロッと回復する。
朝、仕事に行くために家を出る瞬間。
ワクワクしながら仕事に行ったことなんて人生で一度もないから毎朝なにかが少しずつすり減っているのだろう。人と会いたくない、評価されたくない、朝から夜まで拘束されたくない。ワガママでゴメンって。
始まれ、ベーシックインカム。降ってこい、億万長者行きの切符。
雨が降っているのに気づくとやはり悲しい。
天気予報を見る習慣があれば、予想外の雨にガッカリする時間は減るのだろうか。
出先でポケットWi-Fiの充電が切れた時。あとスマホの充電が少ない時。
期待通りに物事が進まない=自分の段取りが悪い
ないと不安になるものが多すぎる。
積み重なる洋服のタワーが視界に入るともうダメ。さようなら、やる気。
お洋服屋さんでは輝いていたのに、うちにやってきた瞬間、褪せるのはなぜ?
部屋が汚くて、「汚いな」って口をついて出てしまった時。脳内で響く声は高い。私のリモコンはどこ?(リモコン......リモートコントローラー!)気づいたのは今。
公共料金を支払わなきゃってなって頭がショートする。
頭で考えなくてもいいシステムを作ればいいのに、すぐ先送りするからこうなる。
燃えるゴミの日を逃したことに気づいた昼。これもまたすぐ、「別にいっか」って思うから、鋭く悲しいのはほんの一時だけで実は全然悲しくなんかないってことに、気づいてしまった。
ドラマの最終回を見終わると、ハマってた世界は結局虚構だったことに気づいてイヤな気持ちになる。それにしてもその後3週間くらい、次の舞台が用意されないのはなんでなのかしら。謎文化、ドラマとドラマのインターバル。
無機質なものに包まれていると落ち着かない。煩雑な布製品がやる気やモチベーションを奪う。ずっと使っているボロボロのピンクの毛布が好きだけど、重いし夏は置き場所がない。
ブルジョワジーな生活がしたいから、悲しいのでしょうか。