見つけておねがい見つけないで

幸福は証明できない

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

話の展開手法と完結まで持っていく方法を探ってみる①本谷有希子『異類婚姻譚』

圧倒的に話の起承転結がおけないので、いつまでたっても話が完結させられない。 永遠に「承」だし、たまに「転」したと思ったら転がりっぱなし。 フィールド外に転がっていってしまった登場人物にはもう感情をつけられないから、「あんた、誰」的な状態にな…

本谷有希子『異類婚姻譚』は現代の家族を描く説話であり「離婚」を虚構の世界に落としこんだ妙作だった

小説を書けるようになるためには、まずは読まなければ。 しかも、ただ読むのではなくて全体の構造を理解したり、展開のさせ方や話題と話題の繋がり方を意識したり。「まるで国語のセンター試験対策のようではないか」、などと思いつつも、しょっぱい努力を怠…

凡才肌のしょっぱい研鑽は、私をどこかへ連れていってくれるでしょうか

高校生の頃から、一に表現、二に語感、三に活字の見た目を重視して本を読んできてしまったので、登場人物の動きとか話の展開とかが「ま〜〜〜どうでもよく」て、全然追えないんですよ。 ”本の内容は忘れたけど、あの一文がずっと残っている”とか ”文字から音…

カッコつけた言葉では嘘になるから、やっぱり率直な言葉で語らせてくれ、椎名林檎と東京を

カッコつけた言葉をたくさん使ってしまった。反省している。 arama.hatenadiary.jp 違う違う違う、読むに耐えないかもしれないけどここは刹那の墓場。 十年余り椎名林檎の愛好家をやっているというだけのただの一般人、ただのOL。 率直な言葉で語った方がい…

椎名林檎『TOKYO』はどう生きたとしたって<不惑>の頃に死にたくなる私たちを描く

2019年5月27日、椎名林檎の新アルバム『三毒史』がリリースされる。 リリース前の1ヶ月間は宣伝モード一色で、西武新宿駅前の”ユニカビジョン”でのライブ映像配信に、渋谷駅周辺に現れる巨大ボードによる広告で、愛好家の心が賑わう。 一部配信も始まってい…

小説を書いたり人間と関係したりが(完)しないし、爆発して終わる

群青色にグラデーションがかかっている、ジグゾーパズルのピースよりもっとやわらかくてあんなにハッキリでっぱっていない粘土みたいな玉をひとつ持っています。 力を入れて握ると形が変わるし、ぐーで掴むと温度が高まって濁った色になるので、体温を伝えす…

追体験を願って喜ぶ、しなる心の底がほしい

この世に存在していることは知っていたけど、「どうぞ」といざ差し出されると怖気づいてしまう。一応もらうんだけど、置く場所はないから無理やり詰め込む。それをくれたおじさんと出会った場所には、なんとなく体が避けて近づけない。 見透かされたのが居心…

はじめから少年でなかった者のクレマチス

無邪気で、頑固で、明日も同じ日が続くと信じている少年たち。 彼らにはいつだって仲間がいて、自然の摂理を取り入れながら淡々と日々を過ごす。 たまに大人みたいな顔をして物を言う。一理ある。 こちらが正論をはくと、見透かしたような目でこちらを見るか…

ハンガーラックに雑多に並ぶ、君たち衣類に名前をつけたいほど愛しているのに

もしかしたら私の部屋にある衣類たちが私の大事な血圧を奪っているのかもしれないと思い至った。フランス人は服を10着しか持たないらしいけど、私も服を10着にしたら、やる気がみなぎる、エネルギー値の高い人間になれる でしょうか? だいたい私の小部屋に…

悲しみ ーブルジョワ革命を待ちながら日常を営むヒトー

窓を開けて寝てしまった初夏。 空気がひんやりして、体も冷たい。毛布に頭まで包まるも手遅れで悲しい。 指を紙で切った時。 よく使う指であればなおのこと。右手はどの指であっても精神的に致命傷。 即絆創膏を貼ると結構ケロッと回復する。 朝、仕事に行く…

令和の時代になったので、実は健康な人を型に嵌めてラベリングする「メンヘラ」なんて表現は一掃しておく

健康的な生活を送りたいなあ。(今もそこそこ健康なんだけどさらに) 突き詰めれば、早寝早起きとか?(笑)......無理か。 私がフィクションで書きたいことを、あえて二元化すると正負の感情のうち、負の感情です。そもそも感情って、目に見えるものとして…

窪美澄 著『さよなら、ニルヴァーナ』/「母」の生き様を悲しみの地獄と切り捨てることはできない

『さよなら、ニルヴァーナ』は、14歳の時に幼女を殺した少年A、娘を殺された母親、事件をきっかけに少年Aに恋をした女の子、作家志望の中年女性の4人の視点で、事件のその後の生活が描かれている連作短編小説だ。モチーフにされているのは、実際に1997年・神…

ねえねえ、君は天才じゃない

自分のことを、ドラマの主人公みたく天才だと思いたくて仕方がない病は小学生の頃から治っていない。それに最近は、持病が悪化して、「天才気取り」で行動しているのが末恐ろしい。 天才気取りの行動とは具体的に、 ・ろくに見聞きしていないものについてい…

覚悟を決めなきゃ読めない本がある

本を開き文字を追っている最中、頭の中に鮮明な光景が広がった時や脳の神経が手触りを認識した時、本を閉じてしまう。一旦本を閉じて、脳裏に浮かぶ光景を融かすように寝ることもある。寝ない時は、息を深く吸い込んで、自分が生きている世界を確かめる。こ…

人に愛される方法は「小さな女の子」が知っている

私は根本的に自分自身に対して懐疑的すぎる。信頼していないし、すぐに自分には価値がないと思いたがる。自分のこととなると、客観性も感情も無視して、「とりあえず」自己否定に走りがちな私にとって、自分を否定せず物事を建設的に、バイアスをできるだけ…